僕がファン起点のマーケティングを広めていきたい理由ときっかけ

MARKETING

ファン起点のマーケティングをもっと広めていきたくて、2019年7月末にアライドアーキテクツに転職しました。
今はプランナーとして、ファン起点のマーケティングの企画を行なっています。

最近では数年前とは段違いに日の目を見つつあるファン起点のマーケティング。(ファンベースや熱狂マーケティング、コミュニティマーケティングとか)
しかしながら、まだまだここまで手が回らなかったり、考え方をそこまで知らない企業やブランドも多いはず。

僕はそんな企業やブランドにファン起点のマーケティングで少しでもステキなアシストをしたい。(もちろん心得ている企業やブランドともしたい)
もう頼ってきてくれる企業やブランドには今までの知見総動員で惜しみなくサポートしたい気持ち。

じゃあ僕がなぜファン起点のマーケティングを広めていきたいのかどうして魅力を感じているのかなぜ今必要だと思っているのか
今回は、そんな理由やファン起点のマーケティングに振り切ろうと思ったきっかけなどを紹介します。

 

目次

圧倒的にステキな世界だから

シンプルにこれに尽きるんです。
ファンを起点にするマーケティングって圧倒的にステキな世界なんですよね。

ファンはその企業やブランドを心から応援していて、その企業やブランドの社員はファンに喜んでもらいたくて一生懸命考えて仕事をする。
世界平和さえ生まれるんじゃないかと思う。

 

僕がそれを感じたきっかけ

きっかけはヤッホーブルーイングのファンとファン主催のイベント『ファン宴』を作ったときでした。

僕もそこそこのファンだと思っていたけど、一緒にイベントを作った他のファンたちはもっと熱かった。愛が溢れていた。

出してくれるアイデアも、手作りしてきてくれるグッズも、言葉も、行動も、全てがヤッホーブルーイングを愛するファンのため、社員のためのものでした。

このイベントはいつも楽しませてもらっているヤッホー社員を逆に招待し、感謝を伝えるという裏テーマもあったんですが、それも大成功。
これだけ愛がある人達と作ったんだから当たり前だと思いました。

そこにはファンと社員の絆があった。これこそ目指すべき企業やブランドの姿だと強く思いました。

そんな企業やブランドを増やしていきたい。シンプルにそう思ったんです。

その時の様子は下記にまとめているので、是非覗いてみてもらいたいです。

ヤッホーブルーイングファンが主催!『ファン宴』レポート。あの一体感を振り返る【前篇】




 

実際、売上にも効果があるから

そんな原体験もあり、僕はファンという存在に惹かれているんですが、きれいごとばっかり言っててもしょうがないとも思うんです。
商売である以上、売りにつながらなければ意味がないと。

ここで2つのデータを見てもらいたいと思います。

 

ファンは売上の多くを作る

よくパレートの法則を用いることが多いのですが、パレートの法則って売上の8割は上位2割の人間で作られるっていうやつで、感情ロイヤリティは考慮されてないんですよね。

なので今回はより感情ロイヤリティに寄せているデータで説明します。

 

このデータは関与が高い人たち、すなわち感情ロイヤリティがあるだろうファンで売上の60%くらいが作られるというデータです。
(実はこのデータも関与度を購買ベースで捉えているのでちょっと甘いデータではある)

 

さらに、こちらは僕が多大なる影響を受けたトライバルメディアハウスさんのデータです。

トライバルさんは感情ロイヤリティを熱狂度として測っているんですが、熱狂度が高ければ高いほど、売上も上がるというデータを出してくれています。(しかも推奨度も上がる)
これはクルマのデータですが、他業種でも出してくれています!しかも大体同じ結果になっています。

つまり、感情ロイヤリティがあるファンが多ければ多いほど、売上は上がるということです。

 

製品を飛び越えて企業のファンへ。ヤッホーブルーイングの”熱狂”の具体的な作り方とは

ちなみに、僕が愛するヤッホーブルーイングは「ビールを通して顧客を喜ばせる」ということを「売上」より第一に考えているんですが、売上は年々右肩上がりとのこと。
もちろん全てがそのおかげではないとは思いますが、その気持ちが随所に現れ、ファン創出につながり、売上も上がっているのではないでしょうか。




 

ファンが新規顧客を連れてきてくれる

ファン創出が売上に効くもうひとつの大きな理由に「新規顧客を連れてきてくれるから」という理由があります。

ファンだとどうしても人に奨めたくなっちゃうんですよね。
僕もビールが苦手という人がいたら大至急ヤッホーブルーイングのビールを奨めてしまいます。

そういった直接人に推奨する効果とともに、重要視すべき推奨行為がSNSでの投稿です。
最近の提案では、こちらの重要性を話すことが多くなってきました。 

 

横浜国立大学の鶴見裕之教授の論文では、

販売実績が伸びるからツイート数が増えるのではなく,ツイート数が増えるから販売実績が伸びる,という因果の方向を確認

※出典:鶴見 裕之,増田 純也,中山 厚穂『商品に関するTwitter上のコミュニケーションと販売実績の関連性分析』

つまり、SNSでのブランドに関連した投稿数は売上に相関するということです。

 

アジャイルさんは業界別に口コミ接触者の購買転換率のデータを出しています。
こちらのデータでは口コミ接触後1ヶ月以内の転換率が業界別に記載されており、SNSの種類によってその効果に違いが見られることが示されています。
いずれにしても、SNSでのブランドに関連した投稿は購買に影響がありそうです。

 

僕の理解としては、暇さえあればSNSを開いてしまうこの時代に、そのブランドに関連した投稿がたくさんSNS上にあると接触率が上がり、単純に認知のファネルが広がって売上にもつながるよね。ということです。
そして、それが友人や共通の趣味を持つ人などからの投稿であればあるほど興味を持つ可能性も高くなるという。(もちろん、他のファネルにも効果はあります)

ただ、ファンの投稿には数に限界があるので、ファンのSNS投稿を起点にブランドに関連した投稿をいかに増やしていけるかという視点が今後重要になってきます。

その手法については下記にまとめました。

ファン起点でSNS上の口コミ投稿を増やす!企業ブランドのハッシュタグを作る時の3つのコツとは

 

時代にもあっているから

今は下記2つの時代のため、ファン起点の考え方が大事なのです。

 

新規顧客獲得が難しい時代

これはさとなおさんの理論そのままなのであまり多くは語りませんが、人口減少や超高齢化、超情報過多社会などがあるからファンを大事にするのが良いよということです。

 

価値主義な時代

今は資本主義から価値主義への変遷期と言われています。

今までの「資本主義」では「お金」を持っておくことが幸せでしたが、人は「お金」を持つことだけが幸せではないと気づき始めました。
「お金」で満たされる欲求がオーバーシュートし「心の幸せ」(特に存在欲求)を誰もが求めています。

なので、時代的にもそういった「心の幸せ」を作れる企業やブランドに注目が集まっていきます
より企業やブランドの価値観や考え方が大事になっていきます。

つまりは愛。感情ロイヤリティ。

詳しくは下記にまとめています。

なぜブログを書いているか。「資本主義」から「価値主義」への変遷期に必要な2つのこと

 

まとめ

ファン起点のマーケティングを広めていきたい理由

  • 理由①:圧倒的にステキな世界だから
  • 理由②:実際、売上にも効果があるから(ファン自体の売上、新規顧客獲得)
  • 理由③:時代にもあっているから(新規顧客獲得が難しい時代、価値主義の時代)

 

ファン起点のマーケティングに振り切ろうと思ったきっかけ

  • ヤッホーブルーイングのファンとファン主催のイベント『ファン宴』を作ったときにステキだと感じたため

 

YouTubeでも「ファン起点マーケティングの概要」についてまとめました

YouTubeでも動画にて愛と売上を作るファン起点マーケティングについて、その魅力や考え方、それを実践する上で知っておくべきことをまとめました。

下記の動画でも「ファン起点マーケティングの概要」について話しました。
文章とはまた違った見え方や理解があるかと思いますので良かったら見てみてください。

 

さいごに

僕は、あくまでもファンと共に歩んでいきたいと思っています。
しかしながら、その中でも「愛と売上」の両方にこだわっていきたい。

Sell through the Communityとよく言うけど、ファンに買ってもらうことは悪ではない。
ファンだからこそ応援の気持ちを込めて買いたい。
ファンと共に和を広げて売上を拡大していく方法もある。
いろいろやり方はあると思っています。

そしてそれはまだ未開拓なんです。
誰もちゃんと定義できていないし、多分定義できないんじゃないかなブランドによって全然やり方違うし。
でもだからこそ面白いと思うんです。

マーケティングに愛を取り戻す活動を、一緒に広めていけたら幸いです。




 

次の記事は『共感の先に共鳴がある。ファンになって愛された先の効果とレゾナンスマーケティング』

ファン起点のマーケティング、効果はファン自体の売上と新規顧客獲得の他にもう2点あります。
そちらについては下記でまとめていますので、参考までに。

共感の先に共鳴がある。ファンになって愛された先の効果とレゾナンスマーケティング

 

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