やられました。
本当に馬鹿だったと思います。
バス代を騙し取られたうえにosmo pocketまで盗まれるなんて…
みなさんに言えることは
- バスなどの予約は個人からしないこと
- バッグは常に携帯すること
です。
こう書くと当たり前なんですが、人が絡むとどうしても判断がにぶり「まあ大丈夫だよね」と思ってしまうことがあります。
常にバッグを抱えているのは失礼だと思ってバッグを下ろしてしまうことがあります。
失礼だろうがなんだろうが、何かあるよりよっぽどましです。
冷徹な心を持つようにしてください。
自戒のためにも、一部始終を綴ります。
目次
テディと出会う
エチオピアのバハルダールというところで、僕は銀行以外で両替ができるところを探していました。
他の街であれば歩いているだけで「Exchange?」と聞かれるのですが、なぜかバハルダールでは声をかけられませんでした。
そんな中、声をかけてきたのがテディという男でした。
僕が両替できるところを探していると言うと、案内してくれ、そこまでいいレートではなかったものの、銀行よりは良いレートで両替をすることができました。
テディの飲みの誘いに乗ってしまう
「ビールでもご馳走するよ!」と両替後にテディは言いました。
「なんで助けてくれたうえにビールまで奢ろうとしてるんだこいつ…」と思った僕は適当に彼の誘いを流していました。
彼が「ちょっと用事を済ましてくるから5分ここで待ってて」と言うので、「OK」と答え、彼の姿が見えなくなったくらいで僕はバックれてホテルに向かって歩きだしました。
しかしながら、ホテルに着く直前で後ろから声をかけられた僕。
振り返るとテディで「遅くなってごめん!奢るから飲みに行こう!」とこの時は純粋に見えたので、まあこれも経験かなと思い飲みに行くことにしました。
これがすべての元凶のはじまりでした…
次の街へのバスをテディから予約してしまう
テディを信じ切っている時の僕
飲みの場でテディが普段はドライバーだと言うので、明後日次の街へのバスを探していることを伝えると、「少人数で行く快適なバスがあるけど手配しようか?」と言ってきました。
今の街に来るのに、バス予約をしていなかったため粗悪なミニバスを乗り継いで辟易していた僕。
彼が言う価格は通常のバスの2.5倍くらいの価格でしたが、狭くなくていちいち停らない快適なバスならそのくらいお金を出してもいいかなと思い、彼に予約を頼みました。
「予約にはお金が必要」と言われ怪しいとその時は思ったんです。
しかしながら、日本円にして1,500円。失ったならそれはそれでいいやと思える額だったので、僕は彼にしっかり全額払ってしまったのでした。
今だから思うのですが、せめて1/3くらいの前金にしておけば良かったなと思います。
まあそもそも個人から買うのがミスだったのですが。
ところどころ怪しいテディ
その夜、実は国家レベルの暗殺事件がバハルダールで起こったようで、その店はクローズするとのことで追い出されてしまいました。
爆発音のような音が遠くで聞こえたほどでした。
テディに「今はホテルに戻らない方がいい」と言われ、なんとか近くでやっているお店を見つけた我々。
1時間ほどそこでまたビールを飲んで落ち着くのを待ちました。
「一軒目は払ったから二軒目はお願いできないか。お金が無い」みたいなことを言われ、しかも「20ドルだ」みたいな明らかな嘘までつかれた僕。(本当は3ドルくらい)
やむを得ない理由で二軒目に入ったのは事実だったのと3ドルの割り勘の話をするのも面倒だったので僕が払いました。
二軒目を出た後、トゥクトゥクを捕まえて真っ暗な街をテディと一緒に帰りました。
ホテルに着くと「この危険な状況だからトゥクトゥクも値上がる。お金がないから貸してくれ。明日返す」と言われました。
彼の友人もトゥクトゥクに乗っており、そいつに借りればいいと思ったので無視してホテルに入りました。
次の日、偶然テディと再会する
翌日、近くの滝の観光をしようと街を歩いていた僕。(テディから予約したバスはその次の日)
するとまた後ろから声をかけられ、振り返るとテディでした。
昨日の別れ方もあり、ちゃんと明日のバスの予約が生きてるか心配だったのでその時はラッキーだと思いました。
「明日のバスは大丈夫だよね?騙してないよね?」と聞くと、「騙してたら声をかけないよ。一緒に写真も撮らないし電話番号も教えない」と言われ確かにそうだなと思ってしまった自分がいました。
テディのうちに行くことになる
「もう滝へは行ける時間じゃない」と言われ、確かに行動するには遅い時間だった僕は誘われるがままにテディのうちでコーヒーセレモニー(エチオピアの客をもてなす時の伝統的な儀式)を受けることになりました。
高いお金を請求されても嫌なので、「3ドルまでしか今日は使えない」と話し、「問題ない」と言わ3ドルを払いました。(そもそもセレモニーなのになぜお金を払わなくてはいけないのか)
コーヒーセレモニーを受けて帰る
コーヒー豆を煎らせてもらっている時の僕
まあそれなりに興味深いコーヒーセレモニーを受け、写真も撮らせてもらい、何度も明日のバスの予約が大丈夫か確認し、18時頃にホテルに戻りました。
そしてホテルで気付くのです。osmo pocketというポケットサイズのビデオカメラがないということを。
Osmo Pocketはこんなやつ。
確かに持っていたはずのosmo pocketがない
はあ〜置きっぱなしにしとるやん。テディすぐとれるとこにあるやん。
テディの家に着いた時、osmo pocketがバッグの中にあるのを確認した僕。
帰る時になくすようなことはなかったので、テディのうちでなくなったのは間違いありませんでした。
思い返すと僕のミスと不可解なことが一点。
僕のミスは、彼を信じてバッグを部屋に置きっぱなしで何度か席を外してしまったこと。
そして不可解なことは、一度バッグのチャックが普段は閉めない位置に来ていたこと。
電話でテディと話しても知らないの一点張り
電話でテディに問い詰めても知らないの一点張り。
頼むから返してくれと懇願しましたが、最後は電話を切られる始末。
その後、ホテルの人からも改めて話してもらいましたが、同じ結果。
バス代を返してくれと言ってくれたみたいですが、「今はお金が無く、ATMも日曜だからやっていないので返せない」と返答があった模様。
さらに驚いたことにテディは本名ではなかったことです。
「彼の名はアババである」と彼を知っているホテルスタッフは言いました。
僕はosmo pocketとバス代を同時に失ってしまいました。
為す術なくギブアップ
まじでむかつくわこの顔。いい写真なのが余計むかつくわ。
僕が彼の家で異変に気付ければ、バッグを置きっぱなしにしなければ、いやそもそも着いていかなければ、、、
と悔やみに悔やみきれないほど悔しかったのですが、彼から証拠をおさえることは今となっては極めて難しく、もう為す術がありませんでした。
もちろん、次の日の約束の5時半になっても彼もバスも来ず、その日に次の街へ行くことはできませんでした。
翌日、僕は諦め警察に行き盗難届を出しました。
幸い、クレジットカードの海外保険があったので、おそらくOsmo Pocket分くらいのお金は戻ってくるはず…
教訓
長くなりましたが、こちらが一部始終となります。
後からイヤホンもなくなっていることに気付いたので、osmo pocket(メモリーカード入)、バス代、イヤホンを失ったこととなります。
教訓としては最初に書いた通り、
- バスなどの予約は個人からしないこと
- バッグは常に携帯すること
みなさんは人がいくら親切にしてくれたとしても、冷徹な心を持つようにしてくださいね。
バハルダールにテディはまだ住み着いているので、行く方はくれぐれもお気をつけを!
次の記事は『極彩色の世界。写真で見るエチオピア①(アディスアベバ,メケレ,ダナキル砂漠)』
この頃は良かった…